「先生ッッ!!」
「くそっ!電気ショックチャージだッ!!」
彼のいるはずの病室。
白い人が慌しそうに出入りをしている。
「優!!ねぇ!!優!!」
扉越しに彼を呼んでも答えてくれない。
「危ないですから下がってください!!」
優に近づこうとすると看護師の人に抑えられて後ろに下げられる。
チラッと見えた優には酸素マスクをつけられ、胸には電極。
痛々しそうに刺された点滴の数。
規則的に音を立てている心拍計。
「嫌っ!!優!!」
どれだけ近づきたくても、手を握りたくても近くに行けない。
「チャージ完了!」
「いくぞっ!!」
ダンッッと音を立てて優の胸が上がる。
それでも戻らない心拍。
「まずいっ!!」
心拍計が急に音を変える。
それは優の命が危ないと知らせている。
「嫌だ!死なないでよ!優!!ねぇ!!優ってばぁぁ!!!」
死なないって・・・死なないって約束したでしょ?
ねぇ・・優・・死なないで、優。
「優ーーーーッッ!!」