死なないで

とは言えなかった

だけど

生きていて欲しかった

どうして 君だけが

こんな病を得てしまったのか

夜毎痛みに身をよじり

泣き叫ぶ 君

寄り添えば「大丈夫」と微笑む君に

僕は何ができたのだろう

せめて「死」が安らぎであるように

僕は祈る

祈り続ける



手を陽にかざしてみる

なにかの歌みたいと君は、笑う

生きている事を確かめるように

流れる血潮を確認する

死んでいるように 生きたくはない

生きているなら いつだって

鋭く尖っていたいから

死んでいるように 生きたくはない

それでも

たまには尖っている事に疲れはて

妥協点を探すように、真っ赤に流れる血潮をみる

目のまわりに

眠れなかった後

初めての恋が実らなかった夜

泣いて

泣いて

泣いて

それでも気が済まなくて

一晩中、シーツを握ってた

諦めなくてはいけない

そう思うほど 思いはつのり

今夜もまた眠れない
新しい恋が見つかるまで

目に居座る動物を飼う

妄想の狭間にたゆたう

儚いもの

なんて、何も無く

毎日が同じの

つまらない繰り返しなのかと

思っていたことがある



年をとってみて

毎日が何も無く

暮らせることの

ありがたみを知った

現実は断固として

存在し

本当は、こんなに

優しいものだったのだ
 
鋼鉄の鎧で身を固め

鋼鉄の拳で掴むもの

それは正義か

誰かの笑顔か

「花」を守る 盾となろう

「星」を落とす槍となろう

罪に泣く者がいる限り

心まで鋼鉄に凍らぬように



【メタリック・ブルー】を
再臨した神はいくたびも試したもう
(埜地 草子/著)に捧ぐ
見つかった?

君は僕を見る

……うん

今 見つかったよ

だいぶ探したけどね

良かった

見つからないかと思ったよ

一度はなくした「恋人」

君の事だよ

見つかって 良かった

ちょっと泣いちゃった

長い髪して

半分ペソを書いたように

僕の後ろを歩いて来るあの子

後輩とはいっても

教えて貰う事が多くて

僕は目を見張る

教えて

僕に

恋の行方を

教えて

唇のやわらかさを

教えて……

君の愛し方を……
くま。

思わずつぶやいた 私の声に

あなたの口元はへの字

お前が好きだって言うから 選んだんだ。

うん。嬉しい

何にも変えられないあなたからのプレゼント

だけど、ね

笑えるの

これを選んでいるあなたの姿を想像すると

ふい、と背中を向けたあなたの耳に、こっそり囁く



ありがとう♪