商店街を抜けると辺りは薄暗く、北から吹く風が京助を包む 「……寒い」 街頭に照らされた住宅街でポツンと独り言を喋ると異様に寂しくなる… こんな夜はさっさと帰って風呂入って飯食うのが一番だ そんな誰もが思うような平凡な事を思いつつ家路を急ぐ あと家まで百メートル ちょうどそんな事を思った時 ――スベテがトマッタ――