笑顔で鈴夏に手を降る。
電車のドアが閉まって
だんだん遠くなる鈴夏。
鈴夏をのせた電車が
見えなくなった瞬間
涙があふれて止まらなかった。
いつも隣にいた鈴夏がいない。
俺たちは別れたんじゃない
ちょっと遠くにいるだけだ。
そう自分に言い聞かすけど
鈴夏が隣にいなくて寂しくて
しかたなかった。
メールは毎日していた。
たまには電話もして
日曜日になれば
新幹線に乗って会いに行った。
でも、最近になって
メールの回数が減った。
電話する時間も短くなった。
会いにいくと行っても
バイトがあるなど理由をつけて
来るのを拒まれた。
最近、鈴夏が隣の席の奴の話を
よくするようになった。
誰なんだよ、そいつ。
そいつに鈴夏は俺のだと
言ってやりたい。
でも鈴夏の大阪でできた
友達を悪くは言えない。
しだいに増えてきた喧嘩。