やられた。
俺より一枚上手だ。
でもただ純粋に
鈴夏が好きだった。
だけど別れは
突然だった。
「えっ?
今何て言った?」
俺はびっくりして
もう一度鈴夏にたずねた。
「大阪に行くかもしれない」
鈴夏は平然とした顔で
そう言った
「えっ?何で?」
「お母さんが義父さんのことを
あたしのお父さんに話したの
そしたら心配だから
一緒に暮らそうって言われて。」
「…そうなんだ。
行っておいでよお父さんとこ。
俺は大丈夫だからさ!」
「うん、そうだね。」
この時に正直に
行かないでって言えば
良かったんだよな。