「…でっ、誰にやられたの?」
キョーちゃんが修の頬の傷を
見ながら言った。
「優梨の幼なじみくんに
ボカッと一発やられましたよ。
でも俺やり返してねぇんだよ?
俺えらい〜!」
「修、なんかしたのか?」
「幼なじみくんは俺が優梨を
襲ってるって勘違いして
それで俺をボカッっとね!」
今はヘラヘラしながら言ってるけど
さっきは超不機嫌だったくせに。
「へぇ〜。幼なじみくん
おもしろいな〜!会ってみたいよ。」
「絶対会わない方がいいよ〜。
晃、あたしに過保護すぎだから。
男の子なんて連れていったら
殴り込みに来るもん。」
あたしがそう言うと
キョーちゃんは笑って
「もっと会いたくなった。」
言った。
「あっ、真樹きたよ!
真樹ぃ〜♪」
「あれ?みんな早いね〜。
ってか〜優梨超可愛い♪
やっぱり優梨は元がいいから
化粧するともっと可愛くなるね?」
「そんなことないない!
っでもありがとう〜♪」
「おい真樹、こいつ調子乗るから
そんな褒めんのやめとけ〜」
修が意地悪な顔で言う。
「別に乗ってないし!」
「はいはい、わかったら
そろそろ行こうか。」
キョーちゃんがそう言って
切符売り場に向かっていった。