「キョーちゃん!」
あたしは修より先に
キョーちゃんの元へ走った。
「……え。ごめん誰?
あっ、修!この子友達?」
…………え。
あたしなんだけど。
「いやっ、俺の彼女。」
なんてふざけて言って
あたしの肩に腕を絡ませてくる。
冗談だけどうれしい…。
「可愛いね。
でもなんか誰かに似てる。」
「あたし優梨。」
「あっ!ほんとだ。
優梨に似てる〜!
って、優梨じゃん!
…どーしたの今日、可愛い。」
「気づかないなんて
ひどいよキョーちゃん。」
「気づいてたっつの〜。
冗談でやってたんだよ?
おい!修いつまで優梨と
肩くんでるつもりだよ。」
「いいじゃん別に。」
修が不機嫌そうに言う。
あたしはうれしいけど…
なんかアイツに悪くないかな?
「つかなんで修がいるわけ?
俺、優梨にだけ9時集合って
言ったんだけど?」
「こいつがひとりじゃ
寂しいっていうから俺が
しょーがなしについてきた。」
「優梨〜俺がいるじゃん。」
「うん、ごめんね?
でも、なんで?なんであたしだけ
待ち合わせ9時なの〜?」
「なんでだろうね。」
「あっ、もしかして俺
空気読めてなかったりする?」
修が笑って言った。
何、言ってんの?
そうゆうのやめてよ…
そうゆうのって意外とグサッてくる
鈍感なあたしだって
そのくらいの意味わかるよ
「キョーちゃんごめんね!
修なんてつれてきちゃって。」
「はぁ?優梨、お前しばくぞ!
俺はなんのために殴られたんだよ。」
「あは、ごめん。
冗談だよ〜!」
「ムカつく〜。
でもなんでか優梨って憎めねぇ」
「あはは、何それ!
修、大丈夫〜?」
「お前!
調子乗ってんじゃねぇよ〜」
あたしたちのやりとりを見て
キョーちゃんは呆れてる。