「優梨〜修くん来てるよ〜」
一階から愛梨ちゃんが
あたしを呼んでくれた。
「うん、わかった〜
ちょっと晃ごめんね。」
あたしが行こうとすると
晃は手を引っ張った。
「まだ、行かないで
最後まで聞いてほしいから」
「でも…」
「頼むよ」
そう言ってあたしを引き寄せる。
「俺、まじで優梨が好き。
二番目でもいいから
俺のこと幼なじみじゃなくて
男として見てよ。」
「…晃。」
ガチャ
「優梨〜…何してんの?」
晃に抱きしめられてるから
ドアの方は見えないけど
この愛しい声は修だ。
晃は慌てあたしを離した。
それと同時に修学と目が合う。
すごい怒った顔してる。
「修…」
あたしが小さな声で
呟くと修はニコっと笑った。
「おはよ、髪の毛ボサボサだぞ」
「あっ、うん。おはよう」
「髪、直しといで」
「わかった…」
たぶん晃とふたりに
してほしかっんだと思う。
あたしは部屋を出て
ドアに耳を立てた。