お風呂からダッシュで
上がるとタイミングよく
修からの着信。




「わっ、同時じゃん」



『優梨早いじゃん〜♪』




「だってダッシュで
入ったんだもん〜」




『ふーん
優梨が負けたらなんか
やってもらおうと思ったのに
ちょっと残念だな〜』




「あたし頑張ったもん♪」




『じゃぁさ、ご褒美あげるよ。』




「え〜何くれんの?」




『ちゅーしてあげるよ』




「できないじゃん〜
電話なんだから。」




『チュッ』




電話越しから
小さなリップ音。




『ね?できるでしょ
次は、優梨の番だぞ〜』




「そんなの恥ずかしいよ!」




『俺、やったのに
優梨は返してくれないの?』




シュンとした声で
言うなんて反則だよ。




「修、好き。チュッ」



あたしはケータイにキスをした。
固いし冷たいけど
向こうに修がいるからね



『ヤバい、俺キュン死にだ。』




「恥ずかしいよ〜」




『俺も、好きだよ。
今日はいい夢見れそうだ』



「頑張ったかいあったよ」




『ありがと、じゃぁ寝よっか。
早く寝ないと優梨寝坊するから。』




「うん、そうだね。
今日はもう寝よう」




『ん、おやすみ』




「おやすみ」