「ちょっと、君。その格好は何?」
何も言わない会長に代わって、第一秘書が言った。
「へ?・・別に制服っすけど?」
ちょっと挑発的なうちと彼らとのやりとりを少し不安そうな顔で眺める聖華。
こういう時には、口出しをしないのが、聖華なんだよね。
「・・うちの学校の制服と違うけど?」
やっと、生徒会長が口を開いた。
「だから何っすか?」
「校則を守らないとどうなるか知ってるね?」
「えぇ、知ってますよ?」
この桜庭高校は、校則を守らない生徒には、罰として留年・罰金・生徒指導の先公の説教など、いろいろある。
「君の場合は・・・・・・全部かも知れないね」
「ハァ!?そっちこそ、うちを留年にしたり、説教したりしたらどうなるか分かってるんでしょうね?」
ついつい、いつもの調子で喧嘩腰になる。
「ちょっと稜・・・」
聖華の心配そうな声だって無視。