あ?とドスの利いた声で返事すれば、少し怯んだけどすぐに口を開く。


「あなたと話があるの。来てくれる」


まるでついて来いと命令しているような口調で伝えて、さっさと歩き出す。


「ごめん。昼休みな!!」


栗崎に手を振りながら生徒会室を出て、水崎の後を追う。


着いた先は屋上だった。


「この前、ここの鍵かかってたでしょ」


「は?」


全然意味の分からない問いかけにきょとんと返す。


「あなたが友也と喧嘩した日。かけた覚えのない屋上の鍵が、かかってなかったかって聞いてるの」


″屋上!?……行ったとき、鍵かかってた″


あれは確か、木曜日。


電話してきた栗崎がそう言って怒ってたっけ。


「……なんでお前が知ってんだよ」


うちがそう問えば、水崎はフッと笑った。


「それ、私がかけたんだもん」


そんな言葉と共に。