「お返しって・・・なんだよ」


昨日の・・・?


電話来たくらいじゃん。


「昨日の電話のお返しだよ。・・・こっちの話も聞かずに切っちゃうんだもん」


怪しい目をしてるけど、口調はどこか楽しんでる。


「お前と話すことなんてねぇよ」


栗崎の態度が気に入らないうちは、突っ慳貪に言い返す。


「かわいくないなぁ。折角顔はイケてるのにさ」


一歩一歩近づいてくる栗崎から逃げるようにうちも一歩一歩後退る。


でも、それもやがて限界が来る。


トンっという音と共に背中にひんやりとした感触が伝わった。


「チェっ・・・」


軽く舌打ちして、栗崎を睨み付けると、


「昨日の電話の話ってなんだよ」


仕方なく、聞いてやった。


待ってましたとばかりに顔を緩めて栗崎が口を開いた。