「おはよ、聖華・・・」


「どうした、稜?」


次の日。
昨日の夜は、ほぼ眠れてない。


いきなりあんなこと告げられても・・・・・・。


親父もじいも知ってたみたいだし、知らなかったのはうちだけ。


他の組の連中も知ってるのに、なんでうちだけ知らなかったんだろう・・・?


そんな思いを抱えながらいつもの長ランを着て、珍しく朝から学校へ来た。


「珍しく早いじゃん?雪でも降るんじゃない?」


なんて聖華はからかってくるけどうちは笑う気にもなれない。


どうして、こんなことに-・・・・・・。


ってか、実際にうちを跡継ぎに、って決めたのは親父だもん。


おばあより親父を恨むべきだったんだな・・・。


「あんたが落ち込んでるなんて、ホント珍しいじゃない。怪奇現象だね」


冗談を言いながらもうちを元気付けてくれる聖華は、ホントに優しいんだなぁ。