「っしゃー!!!!!!!!!!!!
てめぇら、分かってるだろうが、今回の目的は栗崎龍紀がうちを傘下に入れようとしてるのを止めることだ!!
間違っても殺し合いだと思うなよ!
関係のない奴は傷つけず、素早く終わらせっぞ!!!!!!!!」
やってきた日曜日。
正直なところ、昨日の夜は寝れてない。
本当にこの方法しかないのか、とか今更になって考えだしたら頭が冴えて寝れなかった。
結局1時ごろ浅く眠りについたくらいで、それでも眠たくはなかった。
士気を上げるため気合を入れて中ランを新調した。
髪もポニーテールにして動きやすく。
逃げるわけにはいかないから、こうなりゃとことんまでやってやるだけ。
うちの掛け声で、それぞれが目的の場所に向かって走り出す。
朝4時。
あたりにバイクの音が響いて、なんとも異様な光景だ。
近隣の住民の迷惑なんて考えてる場合でもない。
「おい、稜。俺たちも行くぞ」
親父が肩に手を置いて自分のバイクに跨る。
「……おう」
スーッと息を吸って、バイクのエンジンをふかすと、一気に走り出した。