「ったく、親父のやつどこまで自分勝手なんだよっ」
居間から出て、三波の部屋に押し入ったうち。
香矢は、宿題してくるって自室に戻った。
・・・・・・あれでホントに不良かね?
「で、なんでお前はここにいんだよ」
三波がそういうのもムリはないかも。
思いっきり三波のベッドに寝転がりながら机の上にあったポテチを食べてるんだから。
「別にいいじゃん。ケチケチすんなって、三波」
三波はうちに呼び捨てにされるのが癪みたいだから、わざと呼び捨てにしてみた。
「三波って呼ぶなって。・・兄貴って呼べよ」
「だって兄貴ってどっちも兄貴だし」
間違ってはないでしょ?うちの言ってることも。
一人でケラケラ笑いながら三波をバカにするうちを軽く切れながら睨む三波。
・・・絶対、三波ってガキだ。
「お前、これから遅れてくんなよ?」
三波がいきなり真剣な顔をして言う。