「・・・・・・」


「・・・・・・」


お互い、無言で睨み合う。


「・・・いい加減にしないか」


ゆっくり、だけど怒りがこもった声でおばあが言った。


「ここで喧嘩をするのなら、この家から出ておいき。それがイヤならさっさと話つけなさい、もちろん話し合いで」


おばあはそう言ったあと、親父の方へ目線をやって、


「それから、6時までに帰ってくるのは、先祖代々続けてる習慣ですから、守るのはいいとして、団体責任の制度はお止めなさい」


と言った。


やったっ!!


これで堂々と?遅れられるぞっ!!


「・・・分かった。だけど、6時までには必ず1度帰って来い。いいな?」


ちぇ・・・。


せっかく、テキトーにやれると思ったのに。


「はいはい。・・・用はこれだけか?」


「あぁ」


「じゃ」


と一言、さっさと居間を後にした。