「その団体責任の制度、いい加減止めねぇか?」
ずっと思ってたことを親父にぶつけた。
団体責任なんて古っ・・・。
「そうしないと、お前らは6時までに帰って来ねぇだろ?」
親父も歳の割りに口が悪い。
「知らねぇよ。ってか大体なんで門限が6時なんだよ」
「6時に1度みんなで集まることになってんだよ、先祖代々」
うちってどんだけ昔からヤンキーやねんっ。
心の中で突っ込んで、親父を呆れ顔で眺める。
「親父、バカじゃん。別に6時に帰って来なくてもよくね?」
堪忍袋の緒が切れた、とはこのことかもしれない。
今までたまりにたまってた怒りがこれを機に、爆発したっぽい。
トーンは普通だけど、うちの喋り方には明らかに暗黒な雰囲気があるはず。
その勢いに親父も一瞬たじろいだけど、さすが江戸前一家現当主。
すぐにいつもの顔に戻ってうちを睨んだ。