「げっ・・」


「どうした?」


「聖華から・・・。もしもし?」


「こらぁぁっっっ!!どこで道草食ってんの!?今何時だと思ってんの!?」


「せっ聖華・・・」


「午前11時だよっ!?さっさと学校来いっ!!」


という聖華の声を最後に電話はプツっと切れてた。


うちは頭を掻きながら苦笑した。


「聖華、なんだって?」


「早く学校来いって」


「ははっ。聖華の言うことってワンパターンだな」


「ったく、仕方ねぇから学校行くよ」


そう言ってバイクをみんなとは逆の方向へ向け、発進させた。


聖華は、うちの中学からのダチ。
ってか親友っての?


はじめて不良だから、って頭から決めないでちゃんとうち自身を見てくれた人。


それが嬉しくて、兄貴たちにも、親にも紹介したんだ。


優しくて、物分りがよくて、頭いいけど・・・口うるさいのが短所。それも全部うちのためだって言うけどね、みんなは。