予想外の話だったのか、聖華はフリーズしているよう。
そりゃ、昨日組長から衝撃の事実を告げられた時、うちもフリーズしたけどね。
「稜……どうするの?」
静かに、呟くような聖華の問いかけにゆっくり体を起こす。
「どうするったって……。許嫁なんかどうしようもねぇだろ」
「そう…だよね」
二人で沈黙してるとみどり先生が教室に入ってきた。
「み、みなさんっ。席についてくださいっ」
相変わらずしどろもどろなみどり先生にクスクスと笑い声が漏れる。
聖華も仕方なく自分の席へと戻る。
いつもふんぞり返るように座っているけど、今日ばかりは机に突っ伏す。
いつもの出席も、力ない声で″はい…″と答えた。
そんなうちに、みどり先生を始めクラスのみんなは不思議な視線を向けていたらしい。