大きく息をついて、膝から崩れ落ちたうちを、みんなが不思議な眼差しで見ている。
「稜?どうかした?」
近くに立っていた香矢が優しく声をかけてくれた。
「いや……。平気。
よし!!パーティーしよー!!」
さっきまで崩れ落ちてたのに、急に元気よく張り切りだしたうちを、今度は呆れた眼差しでみんなが見た。
「ほら、何してんの!!ケーキ出して!!歌ってよ!!」
「……普通、主役が仕切るか?」
香矢が呆れ顔でそう言いつつも、ケーキを持ってきてくれて、火をつけた。
「三波、電気消して」
「よし来た!!」
うちのテンションにつられたのか三波もおかしな張り切りがある。
電気が消えると、みんなが声をそろえてハッピーバースデーを歌ってくれた。
ふーっと一気にろうそくの火を消すと、三波が電気をつけた。
うちの張り切りようにみんなもテンションが上がったのか、わいわいと11時近くまで盛り上がってしまった。