ガチャっと乱暴にドアを開けて、中ランを脱ぎ捨てて、ベッドに思いっきりダイブした直後。


コンコン___


部屋のドアを叩く音がした。


「誰だよ」


イライラを隠そうともせず、言い放つ。


「俺だけど」


声からして、香矢だろう。


「んだよ」


「用あって来たんだけど」


「入れば」


短い返事しかせず、どーでもいいと言った様子で言ううちには慣れてるから、香矢はドアをそっと開けて入ってきた。


「んだよ?」


ベッドから起き上がって、香矢を見据えながら聞いた。


「そんな怖い顔すんなって。今、何時か知ってるか?」


そういえば-・・・。


香矢に言われて気づいたうちは、部屋に掛けてある時計に恐る恐る目をやった。


・・・・・・6時53分。


とっくに門限?は過ぎてる。