次の日。


珍しくぐっすり眠れたおかげで、頭はすっきりしている。


7時半に起きて、8時には家を出ることができた。


これじゃまるで、うちが栗崎にすごく会いたがってるみたい。


そう考えてクスっと笑う。


もちろん、バイクに跨っているわけだから、誰にもそんな姿は見られない。


8時10分に学校に着く。


登校時刻の20分前に教室にいるのなんて、とても不思議な気持ち。


聖華もさすがにまだ来ていない。


へへっ。


ちょっと優越感。


でも、うちより早く学校に来ているの人は思った以上にいる。


ザ・学級委員というタイプの男の子に普段はあまり真面目ではない男の子。


いっつも一緒にいる女の子2人は他のクラスの女子と仲良く話をしている。


「ねぇ、只野くん」


うちが話しかけると、彼はちょっと怪訝な顔でうちを見た。


栗崎は呼び捨てなのに、只野くんは"くん"付けになってしまうのは、やっぱ委員長だから?


……でも、栗崎は生徒会長だぞ。


うん、よくわかんないから、いいや。