「それで?稜ちゃんは何してんの」
「っていうか、いつからお前もうちのこと稜ちゃんって呼ぶようになったんだよ」
今日会ったのが始めてなのになんで栗崎と同じ呼び方なわけ。
うちのことを稜ちゃんって呼ぶの、栗崎しかいなかったのに。
大体は真木さんか稜って呼ぶもん。
稜ちゃんなんて気持ち悪い呼び方、栗崎だけで充分だったのに。
「え?友也が稜ちゃんって呼ぶから。俺が呼んでもいいでしょ?」
綾村は無邪気に小首をかしげて問いかける。
なっなんてかわいいんだ、こいつは。
聖華が惚れた理由がわかるような気がする。
「……まぁ、別にいいけど」
顔を背けて、素っ気無く言う。
チラッと見てみると、満足そうに満面の笑みで頷いている。
ホント、変なやつ。