「誰に怒られんの?」
「あぁ?」
立ち上がり、出口へと向かったところで栗崎に声をかけられた。
「だから、怒られるって誰に?」
「あ・・・。親父とか?」
「とか?って・・・」
うちの答えに栗崎は苦笑する。
だって-・・・いろんな人に怒られるもん。
6時半までにとりあえず、家の正門前に行かないと、後で小言がうるさい。
親父、兄貴2人、じい・・とか。
一刻も早く、帰らなきゃいけないもん。
ってか、今何時!?
屋上には時計がないし・・・うちも腕時計なんて持ってない。
ふと、栗崎の腕を見ると-・・・黒い帯で、画面が白のデジタル時計をしていた。
でも、こいつに聞くのはイヤだよなぁ、借り作ったみたいで。