それからどのくらい経ったんだろう。


ふと、何かの物音で目を覚ました。


少しの間、目が重くて開かなくて、無理やり開けたけど、視界がボヤけてる。


そして、視界がはっきりしたとき、ふいになにかの影が顔に重なった。


「ぅわっ」


とても、女の子とは思えない(まぁ、ほぼ女の子じゃないけど・・・)声を出して顔の上の人を見つめた。


「やっと起きた?」


そこにいたのは、生徒会長の栗崎友也だった。


「な・・なんで、テメェがここにいんだよ!!」


うちの寝起きは最悪。


口はいつも以上に悪いし、声だって不機嫌そのもの。


おまけに、起きて一発目に見たのが栗崎だもん。


うちの機嫌も悪いわけで。


「そんな言い方ないじゃん。もう、学校終わってるよ」


そういえば、辺りはほの暗くなってる。


空も黒っぽくなりつつある。


「やべっ!!・・怒られる」


頭を掻きながら起き上がったうちを、栗崎は不思議そうな、でも面白がってるような目で見ている。