もう一度、ちゃんと来てよと念を押して聖華は電話を切った。
半ば呆れ顔で聖華からの電話を切って、うちは二階へ上がる。
ベッドに倒れこむようにして寝っころがり、明日のことを考えてみる。
学校に言っても、3年の教室に行くことは少し渋って聖華に怒られそう。
もし、栗崎に会ったら、うちは何を言うだろう?
きっとまた、素直じゃない言葉を吐くんだろうな。
栗崎の余裕な表情にムカつくんだろうな。
でも、栗崎の端正な顔に釘付けになって、栗崎の発する一言一言に引きつけられて、うちがうちじゃいられなくなる。
やっぱり行きたくねぇな……。
でも、もう行くって言っちゃったし。
とりあえず、明日だけ。
それ以降はもう適当に考えよう。
思考をそこで止めて、軽く息をついて眠りについた。