というか。
それ以前に。
「うちと栗崎の間に何があるってんだよ!?あぁ!?」
「もうそうやってムキになるのが証拠」
「おまっ……」
余裕綽々のしたり顔で香矢が言う。
死ぬほどムカつく。
「ってか。親父になんて頼まれたんだよ」
「別に。栗崎ってのがどんなやつかって聞かれただけ。俺は、あいつに興味なんてねぇから、小中学校が一緒だけど、大して知らねぇって答えたよ。
そしたら、親父が土下座でもしそうな勢いで調べてみてくれって頼んだの」
若干上から目線のような気がするのは、うちだけか?
「……うん、栗崎の話はもういいや。で、今までの話と香矢の音信不通はどういう関係?」
さっき香矢が怪訝な顔をした単語を、さりげなく入れてみる。
「いや、だから、栗崎のこと調べるので手一杯で、彩夏に連絡してる暇なかったってこと」
果たして理由になってるのだろうか。