「同じ学校の生徒会長」
「ってことは、先輩だ」
なんでそこに直結するのかはナゾだけど、間違っちゃいないから頷く。
「生徒会長ってことは、やっぱり女子に人気高いんでしょ?」
「え?」
「そうだよねぇ。私の学校も生徒会長の人気って馬鹿みたいだもん」
一人で勝手に話を進めて、うんうん頷いてる。
ちょっと、イメージ違うんだけど。
「ところで、なんか悩んでることとかないの?その生徒会長さんのことで」
急に真剣な顔に戻って、彩夏ちゃんは聞く。
ないこともない。
というか、全然ある。
だから、彩夏ちゃんに最初からこと細かく聞かせた。
このもやもやが晴れればいいなと思いながら。
話し終えると、彩夏ちゃんは少し考え込んでいたけど、お姉さんらしい顔つきで口を開いた。
「そんなに好きなら、ちゃんと言うべきよ?意地とか、いつまでもそんなの張ってたら逃げられちゃう。
いくら、その生徒会長さんが稜ちゃんを好きだって言ってたって、モテモテなんだから、誰かほかの女子に取られてもおかしくないでしょ?」
確かに。
あいつ、あれでも狙ってる女子多いからな。
いつ取られるともわからない。