「あのさ、佐渡に、言いたいことあるんだけど…」


ボーカリストの、ハルの済んだ低い声が、静かに廊下に響く。


不覚にも、一瞬、呼吸を乱された私。


「な、に…?」


腕が、しっかり掴まれていた。





何か……この雰囲気……

変だな……これって……


告白シーンみたい……!




「佐渡……」





でも……だって……幼馴染みでしょ……?