学際最終日、片づけを終えた僕達は、最寄りの行きつけの居酒屋で打ち上げを行った。みんな、達成感と疲労からか、すぐ酔い潰れてしまった。ほとんどのメンバーが二次会のカラオケに移動する中、僕は雅人のブーイングを聞き流しながら早々に引き上げた。僕はサークルもこのメンバーも好きだが、どうも飲み会の雰囲気は苦手だった。特にみんなが酔いつぶれた二次会は、ただ男女が馴れ合っているようにしか感じられなくて、どうしても好きになれない。本当はそんなこともないのかもしれないけど。
一人自転車に乗って走り出すと、秋の香りを含んだ夜風が心地よかった。金木犀の香りを嗅ぎながらぼんやり空を見上げると、
(今見える星の光はね?もう何年も何年もずっと前の星の光なんだって。)
杏子の言葉がふいに思い出された。寝ている拓也を背負って歩いた帰り道だ。
(え?そんな遠いの?)
(うん。だから・・・例えばあそこの一番光ってる星は、今はもう死んじゃってるかもしれない。)
僕はこの話にすごく大きな衝撃を受けた。今、自分の目にはそこに見えるのに、それはもうずっと前に死んでいるかもしれない。そう思うととても恐い話に感じる。
「携帯、聞いとけばよかったな。」
明日、杏子は公園にいるだろうか。
一人自転車に乗って走り出すと、秋の香りを含んだ夜風が心地よかった。金木犀の香りを嗅ぎながらぼんやり空を見上げると、
(今見える星の光はね?もう何年も何年もずっと前の星の光なんだって。)
杏子の言葉がふいに思い出された。寝ている拓也を背負って歩いた帰り道だ。
(え?そんな遠いの?)
(うん。だから・・・例えばあそこの一番光ってる星は、今はもう死んじゃってるかもしれない。)
僕はこの話にすごく大きな衝撃を受けた。今、自分の目にはそこに見えるのに、それはもうずっと前に死んでいるかもしれない。そう思うととても恐い話に感じる。
「携帯、聞いとけばよかったな。」
明日、杏子は公園にいるだろうか。