「菜津実ちゃん、よろしくね」


一見怖そうに見える男性がニコッと微笑み、女性もニコニコ笑っていた。だから私も「はい」と言い微笑んでいた


しかし、間にいる男の子は視線を合わせようとせずに機嫌が悪そう


多分…私と同じで嫌々の見合いなんだろう


これで向こうから断って来るのでは?とささやかな期待をし、大きなお屋敷を後にした