「菜津実ちゃんが戸惑っているのはよく分かるよ…初めは僕と婚約するはずだったのに変わって…そしてまた…」


「…」


私は答えられる訳ない。航の事を思いながら聡の婚約者になんて無理だし、ミキの気持ちを考えたら離れるしかない


航は…


どう思っているのだろう


私を抱きしめた腕の温もり、ふと見せる優しい瞳…声を忘れる事は出来ない…