部屋の前まで来ると航は背中を向けながら話しはじめた


「今日の事、誰にも言うな。聡にも」


「…うん」


声色で怒っているんだと感じる


「もう、あそこには踏み入れるな」


「…わかった…ゴメンね」


涙を堪え、握っていた手を離し、扉を開けて中に入ろうとした