外界から繋がりを断った、檻の中での生活――これを強いたのは外でもない、朔緋自身の父親だ。 勿論、何故と訊いた。いきなりどうして、私を閉じ込めるの。そんな問いに、彼は朔緋が恐ろしいのだと答えた――理由は単純明快且つ極めて複雑だ。 一体、朔緋の何を恐れてのことなのか。分からないまま五年が過ぎた。檻の中に解はない――いや。 解ならあるのだ。ただ、その解は新たな謎を呼ぶ。完全なる解ではない、解。