「よかったあ…。」

私は安堵の声をもらした。

「千がね、誘導してくれたんだよ。」

私がそう言うと、幸は千の方を見て「さすがだね。」と、そう言った。

しばらくして納留が帰っていった。

「俺も帰るわ。」

そう言い残して、東西も帰っていった。

東西の姿が見えなくなったのを確認し、私はメールを打った。

"送信 東西半人"

『今までありがとう。そしてごめんね。私、自分のことばっかで東西の真剣な気持ちに真剣にぶつかることを、恐れてた。今日はね、私のことを嫌いになってもらうために、花火大会に誘ったんだあ。身勝手最悪な女でごめんね。』

ピッ…。

「私、本当最低だあ…。」

「秋花さん、自分を責めたらだめだって。」

光が優しく言ってくれた。

沈黙のまま、しばらく時間が過ぎた頃、携帯が鳴った。

"受信 東西半人"