花火が終わって、駅まで戻る時、人込みにもまれて私と千と東西は幸と光と納留とはぐれてしまった。

「どうしようー!!」

半パニックになっている私に千は言った。

「落ち着け!!携帯に連絡しとけ。駅向かうぞ。」

千の的確な判断のおかげで道が見えてきた。

私は千の横を歩き始めた。

するといよいよ東西の居場所はなくなった。

あたふたしている東西を見て千が言った。

「東西も。行くぞ。」

居場所のない東西を思いやって居場所をつくってあげる。

千は本当に優しいね。

「東西、こっちだよ。」

そんな千を見ていると私まで優しくなれる。

「秋花~!!」

駅に着くと幸が駆け寄ってきた。