俺は目の前で俺をかばって刺されたお雪を支え、抱きしめた。

「お雪…お雪…。聞こえるか?!」

「あ…凜…。無事だった…のね…。よか…っ…た…。」

「なぜかばったんだ…。」

俺はうつむき、涙を流した。

「愛しているから…。大切だから…。」

「お雪が死んでしまえば意味がないんだ!!俺も…!!」

「凜は…生きてください…。私と…あの子の分ま…で…。」

お雪は俺の顔に手をあて、言った。

「俺は…もう…生きれない…。」

「強く…生きてください…。そして…いつか…また会いましょう…3人で…。そして…また私を…愛してください…。私も…あなたを…愛するわ…。後世で…会い…ま…。」

そこまで言うと、お雪は動かなくなった…。

「お雪ー!!」

俺はいつまでも、いつまでも泣き続けた。

龍彦はその後、狂ったように叫び、自分自身で命を絶った。