それから三月が過ぎた頃、「私、最近腹が張るの。」

「えっ…?」

「いつもと変わらない食をしているのよ。なぜかしら…。」

俺は直感した。

「子を…授かったのではないか?」

「え…そうなのかしら…。」

お雪はゆっくりと腹をさすりながら言った。





それから六月が経った。

やはりお雪の腹には新しい生命が宿っていた。

「凜…!!」

「お雪…よかったな…!!」

俺たちは笑いながら…それでも嬉しくて泣いた。

けれど…幸せなんて長くは続かないんだ…。