「母上、水田に行ってきます。」

「はい、行っておいで。」

俺は歩いてすぐの家の裏の水田に向かった。

そこで田植えをしていると「あの…。」

声がする。

振り向くと、そこらのお姫様よりも美しい人が立っていた。

「あの…凛太郎さんってどこに住んでいますか?」

それは俺の事だった。

「自分ですが…?」

するとその娘は優しくほほ笑み、「私よ、雪!!久しぶりね、凛!!」

それは運命だとしか思えなかった。

「お雪なのか?本当にそうなのか?」

お雪は昔、俺らが小さい頃、隣に住んでいて年も同じだったからよく一緒に遊んだ娘だ。