直人は後ろから私を抱き締めた。

「直人君、酔ってるの?」

「酔ってないよ。」

私は直人がすきだったから直人に体を預けた。

「キスしていい?」

直人が囁いた。

「いいよ。」

私は直人と唇を重ねた。

唇を放し、もう一度触れ合う。

(女慣れしてるなあ…。)

そう思い、直人と抱擁しあう。

ベッドに行き、直人が私の上に乗っかる。

「していい?」

直人が言った。

私は初めてだけは、すきなひとにあげたかった。

相手も私を想ってくれている人に…。

だから直人に聞いた。

「私、直人君がすき。直人君が本当に私をすきなら…いいよ。」

直人は一瞬戸惑ったが、すぐに言った。

「だいすき。」

私も酒に酔っていたせいか、あの時のことはあまり覚えていない。

だから今は、直人の言うことを信じるほかなかった。