そして、担任の話になった。

「このクラスで過ごした想い出と仲間を忘れないこと。
どんなに辛くても頑張ってきたことを忘れないこと。
それを励みに、あと1週間、受験勉強を頑張ること。
合格することを祈っています。」

そして、1人1人から担任に花が贈られた。

1本の小さな花でも、みんなが1本ずつ渡していけば、大きな花束になる。

同じように、どんな小さな事でも続けていけば、いつかは大きなものになる。

会を終え、個々に写真を撮り始めた。

宝と撮ろうとしたが、宝はすでに帰ってしまっていた。

「秋花…写真撮ろ!!」

振り向いた先には、幸と裕貴と美麗がいた。

美麗はそっぽを向いていたが、近くにいた男子に写真を撮ってもらった。

卒業式が終わった。

私の中学校生活が幕を閉じた。