「私は、1年間級長をやってきました。
最初はどうしようもない私で大丈夫なのか、と心配ばかりしていました。
けど、迷いや困難にぶつかる度、みんなが助けてくれました。
修学旅行を通して、クラスの絆ができました。
体育祭を通して、このクラスがだいすきになりました。
今は、離れたくないクラスになりました。
ここからは私事になるけど、少し聞いてください。

宝…宝を傷つけた自分を、私は今でも許せません。
部活ではペアで頑張ってきたのに…ずっと仲良しでいられると思っていたのに…。
宝は強いんだと思い込んでた。
ごめんね。
私は今も宝がだいすきです。

美麗、あなたがいなければ…あなたがあの時、ああ言ってくれなければ…私は高校へ進もうとしていなかったかもしれない。
ずっと仲良くしてきていて、だいすきだった美麗に言われたあの言葉に、私はすごく傷つけられました。
だけど、美麗のあの言葉がなかったら今の私はいませんでした。
ありがとう。
今も美麗がだいすきです。

他にもみんなにいっぱい言いたい事はある。
でも長くなっちゃいそうだから…。
私にとって、このクラスは…この仲間はたからものです。
今までありがとう。」

拍手が沸き起こった。

美麗も宝もそっぽを向いていた。

でも、見たんだ…。

2人が涙を流していたのを…。