朝を迎え、卒業式当日。

姫とはなんだかんだで仲直りをしていなかった。

だから中学校へ向かう最後の日も、1人で行く。

中身の入っていない、軽い鞄を持って。

教室に入り、辺りを見渡す。

掲示物は剥がされ、進級する生徒達のためへの綺麗な教室となっていた。

「「おっはよ☆」」

「あ、成ちゃん、愛心。おはよ☆」

美麗達と色々あって、クラスでは成美と愛心と仲良くしていた。

「最後だし、回ってこよ!!」

成美の提案に、私と愛心は頷いた。

式までまだまだ時間があったし、ゆっくりしてこようと思った。