美麗は緊張の面持ちで私達の言葉を待った。

「悠真君は、もう二度と目覚めることはないんだ…。」

「え…?」

「悠真君はもう植物人間なの。この機械なしでは生きられないんだよ。」

「悠真…?」

美麗は悠真の顔をそっとなでた。

「置いてくの?あたしを。1人にさせるの?悠真っ!!」

「美麗、悠真君は生きているよ!!美麗の声も聞こえてるんだよ!!」

悠真の肩をゆする美麗を止めながら私は言った。

すると美麗は言った。

「あたしの声が聞こえてても、悠真が話してくれなきゃ…返事がなきゃ意味ないじゃんっ!!」

泣き叫ぶ美麗を見て、私達は心が痛かった。

やっぱり話すべきじゃなかったんだと後悔した。

「帰ろう。」

私は裕貴と幸に声をかけた。

「うん。」

「待って!!」

裕貴はそう言うと、美麗に手紙を渡した。

「悠真君のお母さんから預かってきた手紙だよ。」

そして、私達は病室を後にした。