ナースステーションに行き、悠真の主治医を呼んでもらう。

しばらくして先生がやってきた。

先生は、私達を別の部屋へと案内した。

「彼女さんは、悠真君と一緒かな?」

「あ、はい。」

先生の言葉に違和感を覚えた。

期待に満ちた思いは絶望へと変わる。

「悠真君のことかな?どうかした?」

「涙…涙流したんです。だから…先生を呼びに行こうと…。」

「そうか…。」

先生は、ため息をつくと、静かに話し始めた。

「悠真君は、もう一生起きることはないと思う。」

「え…?」

「ずっと昏睡状態…いわゆる植物人間になってしまうんだ。」

「え…でも…涙流しましたよ…。奇跡は…。」

「頭ではきっとわかるんだと思う。たとえ奇跡が起きたとしてもここまでだ。悠真君がもう一度目を開くことはない。」

先生の言葉を聞いて、頭が真っ白になった。

美麗になんて言えばいいの?