私はすぐに、千に返事を書いた。

宝の時には出来なかったこと。

もう、大切にしたい人、失いたくなんかないから。

教室を飛び出し、千のクラスに入った。

けれど、千はいなかった…。

偶然なのか…それとも、私が来ることを予想してからなのか…。

2人の終わりを告げられたみたいで途方に暮れた。

渡すことのできなかった千への手紙は、2年経った今までも、私の手元にある。