私は何度も手紙を読み返して、何度も泣いた。
"千にはすきな人ができた"

この事実を受け入れることができなくて…。

夢だと思いたくて、何度も自分を叩いたりした…。

自分の膝を殴ると痛くて…。

その痛みを知って、この出来事が夢じゃないと思い知る。

だけど…ふと、思ったの…。

千にとって、私を待つと言ったこの時間はとても長くて…辛かったんだよね…。

帰れなくてごめんなさい。

千の元へ戻れなくてごめんなさい。

もっと早くに気付くべきだった…。

私にとって、千はかけがえのない人だったの。

気付くのが遅すぎた…。

気付いた時にはほら…もういない…。