そして、私は私で千との事を考えていた。

家に帰り、いつものように勉強はしない。

《K高校合格》と書いた紙も、今でははがされていた。

勉強机は使わないために、ほこりをかぶっていた。

疲れからか、いつの間にか眠ってしまっていた。

起きると20時00分になろうとしていた。

携帯に千からの履歴が入っていたため、千に電話をかけた。

「もしもし。」

「あ…千。電話、ごめんね。寝てて。」

「いや、いいよ。それより、イヴどう?」

イヴの日には美麗達と悠真の病室でクリスマスパーティーをする予定になっていた。

「ごめん…予定あるんだ…。」

「そっかあ。秋花…」

「ん?」

「すきっ!!」

「ありがとね。」

そう言って電話を切った。

それが千からの最後の電話だとも知らずに…。