11月も終わり、12月を迎えていた。

相変わらず、宝は不登校だった。

私は2年たった今でも後悔している。

あの日、宝を追いかけなかったこと。

宝を追いかけていれば、少なからず、今とは宝との関係も少しはよかったかもしれない。

そして何より…不登校になった宝を尋ねなかったこと。

一度、お母さんに宝との事を相談した。

お母さんは、宝を尋ねてあげたらいいとか、学校行く時に宝の家まで行ってあげなとか言ってくれた。

あの時は、宝を尋ねる勇気が私にはなかった。

美麗達に異見するみたいで恐かった。

宝も大切だけれど美麗達も大切だった。

何より、美麗達を失ったら、私の居場所はクラスになくなると思ったから。

あの時、私は宝を守ることより自分を守ることを選んだ。

私は弱かった…。

一度だけでも、お母さんの言う通りに宝を尋ねるべきだった…。