「宝、最近2日おきくらいにしか学校来ないねえ。うちらともあんまり絡まないし…。」

美麗の言葉が胸に刺さる。

宝は私が話しかけても無視だった。

宝は学校にきても1人で行動するようになっていた。

でも、私にはわかっていた。

それが宝の表面の強さだということを。

宝は学校に来ても、早退をよくするようになっていた。

宝の哀しみを最後まで知ることができなかった。

だから今も、誕生日に宝からもらった写真たてを使うことができないのかもしれない。

宝は私にとってかけがえのない親友だった。

それに気付いたのはずっとずっと後だった。